World in Youでは、ボード&ガバナンスの事例や知見の蓄積・発信を通じて、社会的ミッションを持つ組織のGovernance for Impact(インパクトのためのガバナンス)の実践と探求に寄与したいと願い、対談インタビューや研究を開催しています。

今回は、Tokyo Zebras Unite/Zebras and CompanyWorld in Youとの共催で、スチュワード・オーナーシップについてとりあげます。これからの時代を担う企業の経営やガバナンスの本質に迫るヒントにあふれるイベントです! みなさまのご参加おまちしております!

スチュワード・オーナーシップ(steward ownership)とは、パタゴニアなどが取り入れている、株主利益最大化ではなく、従業員等企業に直接関わる人々が株式を所有し、長期的に企業のパーパスに資する経営を行うためのガバナンスのしくみです。

このイベントでは、スチュワード・オーナーシップの導入・実践をヨーロッパや米国からサポートしているPurposeグループ、および、伝統的株式会社からスチュワード・オーナーシップへの転換を果たしたドイツの玩具メーカーStapelstein®創業者にお話を伺います。

(Steward-ownershipについては、2023年4月にティール組織やソース原理とガバナンスをテーマに、嘉村賢州さんとお話した対談録画・記事の最後に少し触れています。)

 

World in Youより

ガバナンスというと、統治や管理監督をイメージする方も多いと思います。ただ、ボードをはじめとするガバナンスの仕組みは、単に不正を防ぎリスクをマネジメントするだけでなく、より良い社会づくりに人々が力を発揮しあう場・メカニズムとしてとても重要だとWorld in Youでは考えています。(参考:『非営利組織のガバナンス』リチャード・P・チェイトら著、山本未生/WIT(現World in You)訳、英治出版、2020年)
多様な人々がその視点やリソースを、組織の意思決定やミッション実現に活かし、社会的価値を創出するガバナンス (Governance for Impact) を探求・実践していくことを私たちは目指しています。

 

Zebras Unite/Z&Cより

強くなりすぎた株式会社の株主の権利をどのように企業のステークホルダーに分配するかや集合知を活用するかといった観点で、ガバナンスはゼブラ企業にとってもキーワードの一つとなっています。アメリカのZebras Uniteでは、協同組合という形式を取ることによって上記を実現したり、NPOに組織の黄金株を持たせることでミッションチェンジが起こるようなことへの拒否権を持たせる仕組みを作っていたり、企業のステークホルダーが株式を持つExit to Communityという概念を提唱しています。

 

◆日時:3月19日(火)19:30-21:00(日本時間)

◆目的:組織のパーパスに資するガバナンスのあり方について、スチュワード・オーナーシップの仕組みやその導入例を通じて、探究しよう。

◆使用言語:英語
※後日、日本語での内容解説・勉強会をオンライン開催します。ご参加希望の方は、本イベントのギフトチケットをご購入ください。

◆参加費:
・無料: 本イベントは無料でご参加いただけます。サポートいただける方・日本語での勉強会(後日)にご参加希望の方は、ギフトチケットにてお申込ください。

・ギフトチケット 2000円: 本イベントの運営をサポートいただけるギフトチケットです。また、本チケットをご購入いただいた方は、後日開催する日本語での内容解説をふくむ勉強会に後日参加できます(日程は調整中です。お日にちが合わない場合は録画共有します)。

◆形式:Zoom(リンクはお申込いただいた方にお送りいたします。)

◆申込:Peatixページよりお申込ください。

◆スピーカー:

アニカ・シュナイダー (Annika Schneider)
Lead International Partnerships, PURPOSE

ビジネスを専攻したアニカは、利益を何よりも優先し、従業員を”交換可能な資源”とみなし、売却などエグジットによって大きな富を創業者が得ることだけが成功とされる経済システムを何度も経験した。この一面的な物語に嫌になり、人間と地球に貢献する経済にコミットすることを望んだアニカは、2019年にPURPOSEに入社。PURPOSEの国際パートナーシップをリードし、世界中の起業家と関わっている。スチュワード・オーナーシップがもつ変革力−構造的な問題に取り組み、エネルギ―と前向きな力に溢れる職場を世界中に生み出すこと、に深く情熱を注いでいる。

 

ステファン・シェンク (Stephan Schenk)
Founder, Stapelstein®

ステファン・シェンクはStapelstein®の発明家、創設者、経営者。Stapelstein®は、動く生活環境を創造することで、子どもたちと彼らの周りの人々の暮らしを形づくっている。2022年、Stapelstein®はPurpose Stiftung(パーパス財団)の支援を受け、スチュワード・オーナーシップの企業となった。

 

田淵 良敬
株式会社Zebras and Company 共同創業者 / 代表取締役
Tokyo Zebras Unite 共同創設者 / 代表理事

日商岩井株式会社(現双日株式会社)を退職後、LGT Venture Philanthropy(リヒテンシュタイン公爵家によって設立されたインパクト投資機関)、ソーシャル・インベストメント・パートナーズ、SIIFなどで国内外のインパクト投資に従事。グローバルな経験・産学ネットワークから世界的な潮流作り、経営支援、海外パートナー組成を得意とする。
2021年3月にZebras and Companyを共同創業。同志社大学卒、IESE Business SchoolでMBA取得。米国Zebras Unite理事、Cartier Women’s Initiative東アジア地区Community Lead。Impact Collective審査員・メンター。大学院大学院大学至善館准教授。iU情報経営イノベーション専門職大学客員教授。日本・世界を合わせた「30のゼブラ企業」を掲載した『ZEBRA CULTURE GUIDEBOOK Vol.01  ゼブラ企業が分かるガイドブック「ゼブラ企業カルチャー入門」』を2023年8月刊行。

 

山本 未生
一般社団法人 World In You 共同設立者 / 代表理事

国境やセクター、世代などの境を越え、一人ひとりが社会を良くする一歩を踏み出しあうChange-making communitiesを人生のビジョンに活動。大学時からソーシャルとビジネスセクターの橋渡しに関心を持ち、社会起業家との協働・支援(SVP東京)、住友化学、McKinsey & Companyを経て、2011年東日本大震災を機にWIA(その後WIT、現World in You)を共同設立、2013年より代表理事。World in Youを通じて、組織・セクター・国などの様々な境界を越えてより良い社会を目指して共創するリーダーや組織、コミュニティを育てている。日本のソーシャルイノベーションを海外に広める動きも行う。
2005年東京大学教養学部総合社会科学科国際関係論過程卒業。2013年MITスローン・スクール・オブ・マネジメントでMBA取得。World Summit Award Japan Country Expert。訳書に『非営利組織のガバナンス』(英治出版、2020年)。

 

◆共催:Tokyo Zebras Unite/Zebras and CompanyWorld in You

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